先頃亡くなった上得意

はすの花―共時性と予兆の秘密 (新風舎文庫)

 40年来変らずに、同じ雑誌を定期購読していた配達先の顧客が心不全で急に亡くなった。
 気になったのは、つい先月、40年間で初めて定期雑誌以外のある大作家の全集の注文をもらったこと。
 勧誘してもこの人は決まったものしか買わないと思っていた。
 「珍しい」とビックリして配達して、まもなくの弔報。


 きっと生きているうちに「これだけは読んでおきたい」という気持ちが強くあったのだろう。
 時ならぬ行動は、なにかの兆しなのかもしれない。
 同じような例は前にもあった。
 ちょっとさびしい。