人質の意味合い

 またイラク人質の件。まだまだ「自己責任」問題でテレビをにぎわせている。

 思うに政府、為政者は元から人質の命は切り捨てて考えていたのではないだろうか。
そのくらい厳しい、ある意味人の心を捨てた覚悟が為政者にはあるように思う。
けっしてその人間らしくない覚悟は、一般国民には理解されないとは思うが、国を動かす人種には備わってしまうのだろう。国を自分の考え通り導く事は、甘くはないのかもしれない。

 国民の声は、報道の順序や仕方によってコロコロ変わる。
 それが一般の世論だ。それが人間らしい気持ちだ。
 でもそれでは為政者は困る。方針はコロコロ変えられないのだ。

 日本でも戦国時代、人質をやったり取ったりが日常的に行われてた。
 一度取られた人質は、もう捨て石同然だった。取られた時点で命は無いものと思い定めなければならなかった。為政者は冷酷な決断を頻繁に下していた。
 岩村城攻めの織田信長八上城攻めの明智光秀。そして有岡籠城の荒木村重。これらの故事から学ぶことは大きい。