新選組!「油小路」は謎。


 どうして伊東甲子太郎は、一人でのこのこと近藤勇らに会いに行ったのだろう。国事を論ずる為とか、金策の為とか言われているが、後世の私たちには不思議だ。
 金策だとしたら新選組に無心するのは、他の御陵衛士の手前かっこ悪いよね。


 もっとも油小路で暗殺されることがわかっているから「なぜ一人で」と思うのかもしれない。やっぱり伊東甲子太郎には自分の思想と器量に相当自信があったのだろう。

 遺体が油小路に放置されたのは、イラクの人質と映像がダブってやるせない。


 幕末期に暗殺された志士らの関係者が維新後、敵討ちや犯人探しに奔走する例が目に付く。敵討ちや犯人探しが何かしら益があるから、きっと執念を燃やしたのだろう。
 生きがいをなくしたり、報われない人々の捌け口だったのかも。


 結果、志半ばで暗殺された人々の顕彰に繋がったのかもしれない。