100パーセントいい仕事

 「どっちの料理ショー」を見ていると、特選素材のコーナーで日本各地でいい仕事をしている人々が登場する。自分の仕事を極め、ここでしか手に入らないものを提供してくれる。多少番組の性格上誇張はあるだろうが、立派な姿に感動する。

 世間一般のサービスを提供する職業で、果たしていい仕事ができていると自他から評価される割合はどれくらいだろう。評価基準がはっきりしないからなんとも言えないが、いい仕事をしていると当人が意識できているか、いないかが分かれ目になると思う。

 多くのサービスを受ける側の顧客は、サービスする側が最善を尽くすべき、しているはずとの思いが強い。ところが裏に回るとサービスする側はいろいろ手を抜いたり、ずるいことをしたりと、顧客に見えないところでしたい放題となっている。

 顧客側も騙されるものかと、よりお得なサービスを要求して、どんどん神様になっていく。結局相互不理解の悲劇を生んでいく。

 「どっちの料理ショー」は、サービスする側が、はたして自分がいい仕事ができているのかどうか、考えさせられる料理番組だと思う。