先週の「新選組!」で暗殺されてしまった大坂町奉行所与力、内山彦次郎。
彼の立場は大坂における幕府権力の現場責任者のようなものだろう。
大坂城代や大坂町奉行等の高級官僚は短期間の在任だし、現場の実務はほぼ現地を動かない世襲役人がこなす。そしてどうしても地元の巨大商人や寺社勢力や豪農等との利害を共有することになり、政治腐敗も進む。
現場でなんでも調整できるとなると権高にもなろう。京都守護職系の新選組との縄張り争いにも似た対立も生じよう。
そんな彼も大塩平八郎の乱の時は、鎮圧捕縛に活躍した。この一件が彼の大きなステータスとなっているに違いない。
内山彦次郎にとって「大塩平八郎の乱」は、新選組にとっての「池田屋」のようなものだったのではないか。