寝たきり15年

 ある見知らぬ年寄りから電話で「検診」に関する本の注文をもらった。
言葉もはっきりせず、本の題名もあいまい。とりあえず似たような題名の本を3点ほど選んで、電話では不明瞭なのでハガキで回答した。
 しばらくして電話があり、紹介した本を1冊注文したいとのこと。すごく感謝された。聞けば15年間寝たきりの生活とのこと、1冊の本の取り寄せでこれだけ喜んでもらえた。ちょっとうれしい。

 同じ頃、養老孟司の著書を2.3冊買った年寄りが「こっちは新書で安いのに、こっちはハードカバーで高い。なんでもっと安い文庫版でみんな出さないんだ。」と憤慨していた。読者の立場としてはごもっともですが。ちょっとがっかり。