総括「ハリーポッター5巻」
290万部のうち3割が在庫として残っているといわれているハリポタ5巻。うちの店では12パーセントの売れ残り。結局あまり利益はなかった。話題性が先走った模様。多くの書店が仕入れに失敗した。
4巻までの販売の勢いとは確かに違う。
読者層も成長し、内容に子どもっぽさを感じ始めたのかもしれない。
販売前の刷り部数のアナウンスが効き、予約すればあわてなくても入手可能だった。
さらにネット販売の攻勢もあったし。
書店側はロスをもろに被ったため、静山社の販売方法を批判する声も多い。しかし一発勝負をハリポタに託したのだから書店側は自己批判すべきなのかも。
報道も刷り部数の巨大な数字ばかりに集中し、ハリポタブーム周辺への取材は少なかった。まあ5巻目だししょうがないか。
刊行まで1年以上のスパンがあるから、ブームとして持続しているのかもしれないけれど、真のハリポタマニアはもう一定の頭数しかいないのかもしれない。
結局ブームに踊る熱が冷め、レア度も減ったといえる。
いま一番気になるのは余った在庫の行き先だ。オークションか、新古本屋か、ネット書店か。