高齢者の文化

 地方書店の客層は高齢者にシフトしつつある。ところが多くの売り場でいまだに若年層が景気を牽引していると認識されているようで、高齢者の不満をよく聞く。

 確かに老眼だったり、足腰が衰えていたりで本を読む条件に恵まれていない。しかし本に対する欲求はかなり強く潜在的な購買力がかなりあると思える。

 売る側の高齢者対策が多くの現場でまだ整っていない。若年層の大半がケータイやネット文化に浸っている現在、乗り切れていない高齢者を取り込むことは書店にとって重要課題だと思う。

 高齢者に文化を提案できる最も適当な場所はリアルでアナログな書店に違いない。