本の推薦

 盛んに催される様々な講演会等で、講師が本を紹介し「これはいいよ。」などと聴衆に話す。講師に著書があれば当然その本とか。
 講演が盛り上がれば盛り上がるほど、この推薦された本を求める人が多く来店する。
 しかし本を推薦するたびに、周囲の書店には根回しはされない。(会場で著書を販売する場合は別だが。)
 結果、お客は欲求不満のまま帰り、講演の興奮もやがて冷め、その本も買う気も失せてしまう。タイミングの悪いこと夥しい。

これって講師も聴衆も書店も不幸な状況のまま終わってしまう
展開だ。

 人前で講演をするくらいの先生方だって、自分の推薦する本の流通状況など頭に無いのが当然だろう。しかし自分の話の及ぼす影響にも少しは関心を持ってもらいたいとも思う。少しだけでも気配りしてくれたらなあ、と都合のいい希望を持ってしまう。

 聴衆=お客さん側もこれだけたくさんの人が聞きに来ているのだから、当然周囲の書店には推薦本が用意してあると思うだろう。まあ注文取り寄せてもいいが2週間も待たされたら気分も萎えてしまう。残念。
 
 やはり書店側がアンテナを張ってリサーチすべきなのだろう。でも、そのためには大量の販売が期待できないと動きにくい。これも難しい。やはり場数をこなして、ノウハウを蓄積しないと。