薄型・大容量の「電子書籍」端末 ソニー、4月発売

ソニーは24日、インターネットを通して配信される「電子書籍」を読む専用端末を4月から発売する、と発表した。新書より一回り大きい薄型で、単行本約20冊が記録できる容量を持つ。端末を持ち歩くだけで、何十冊分の本をどこでも読める。

電子書籍」は随分前からいろいろな形態で提供されてきているが、どれもいまだ定着していない。
やはり携帯との連携が鍵になるだろうと思う。

 紙の本を流通させている書店の関係者として、いつも気にはなっている。
 器のいらないコンテンツだけの流通は出版元や読者にとって魅力だ。

 紙の方にアドバンテージが現在はまだある。そのギャップを埋める装置や流通形態が整えば「電子書籍」「電子ブック」の普及は早まるだろう。

 出版元から考えると 取次、書店ルートの流通は硬直化し、なかなか改革が進まない上に、書店側の理不尽な要求も強すぎる。取次による流通操作も煩わしい。多くは読者のためになっていない。
 書店は読者からのクレームや要望を増幅させて 取次や出版元に伝えがちだ。多くはストレスの発露となっている。
 出版元にとって、このような流通販売現場の修羅に惑わされずにコンテンツの製作編集に携われ、販売もロスの少ない「電子書籍」は待望久しい。コスト面を考えても早い「電子書籍」の普及を待っているに違いない。だから頻繁に「電子書籍」は登場、撤収を繰り返す。

 でも現場から一般読者の様子をよく眺めて開発してほしいと思う。先端を走るエリートの考えていることとのギャップは大きい。紙と「電子書籍」の差以上に。